g,s diary

不登校→山村留学→DQN→公務員→青年海外協力隊員

history 2

彼は公務員になった。

しかし公務員といっても学校の事務や税金、土木関係や医療関係などなど
業務は多岐にわたる。

その中でも彼は水道局で働くことが決まる。
部署は料金課。水道料金を支払ってもらうための業務だ。

そこから彼の苦痛の日々が始まる。
彼は窓口に配属されたのだが、
窓口に来る来客者に罵詈雑言を浴びる毎日。

なぜなら、電気、ガスは止まっても水道は止まらないとまで言われるようにライフラインとして最低限、かつ一番金額も安い。それが支払えない。つまり客層が粗いのだ。
  そこに、高校時代まともな相手とコミュニケーションを取らず、敬語もろくに使えないような彼は配属された。当然さらに反感を食らう。

  そんな毎日の中で、研修が始まった。彼は一時的にもその環境から解放されることを喜んだ。

 しかしその喜びはつかのまに終わる。
研修でも彼はたくさんの恥を掻く。
まず、講師が投げかける言葉の意味がよくわからない。
  研修の中で多く討論があるのだが、質問の意味がよく分からないのだ、まともな発言など出来るわけがない。

とんちんかんな答えを返し、苦笑を引き起こし、傷つきながら彼は考える。
「なんで、自分だけこうもわからないのか。年齢?知能?

そして彼は気付いた。
同期には圧倒的に大卒が多いのだ。
つまり討論や講義の経験である。
対比として大卒とそれ以外は9:1にも満たない。
「もっと勉強をする必要がある。」
それも形だけの勉強ではなく、なにが必要でなにが必要ないか、働きながらの限られた時間で考える必要がある。

彼は夜間で大学に行くことを決めた。
(続く...